冒頭、01. The Riverboat Song、02. The Day We Caught The Train、03. The Circleと畳みかけるロックンロール・ブレイクアウトを聴けば、古式ゆかしい正統派ロックの良さを知る人なら必ずおおっと引き込まれるはず。
とにかく泥臭い、男臭い、古臭いと三拍子揃っちゃってますが、こういうロックを臆面なく鳴らせて、しかも最高にキマってしまう人達です。
Simonの渋い声がまたモッズソウル溢れきっててビリビリ痺れる。ちょっぴり声質がPaul McCartneyに似てるかも(私はBeatlesなら絶対Paul派です)。
ブリタニカ百科事典に「Mods」の項があるならばPaul Wellerの下に是非彼らの名前を加えていただきたい。
3rdも佳作ではあったけど、私はこの2ndが一番好き。Travisの"The Man Who"にも似た盲目的なストイックさで、ひたすらグッドメロディとメランコリアを最後まで描ききってくれた。 02. Fidelity、04. Silence Is Easy、そして極められたるは09. Four To The Floor。クドいほどにかき鳴らされる天衣無縫の哀愁ギターロック。
そして、デビュー当時「奇跡の歌声」と謳われたJames Walshのボーカルワークが美しい旋律にそっと人間的な情動を添える。所謂「美声」とは違う少し鼻に掛かった彼の声が聴くほどに愛おしくなる。
これを聴いて退屈だと感じたら、それは決して間違いではない。退屈さと紙一重のところで、しかし彼らは迷いなくどっしりと腰を据えているのだから。
小手先のバリエーションも派手な演出もいりません、日々ろくろと対峙する陶芸家よろしく、彼らは腕一本で黙々と仕事をこなします。]]>DISC REVIEW2006-10-12T22:47:45+09:00MIONINJA BLOGMIO
http://lockstock.blog.shinobi.jp/disc%20review/-disc%20review-%20the%20cooper%20temple%20clause%20-%20kick%20up%20the%20fire-%20and%20let%20the%20flames%20break%20loose
[DISC REVIEW] The Cooper Temple Clause / Kick Up The Fire, And Let the Flames Break Looseデビュー盤としてはあまりに完成度の高い1stで多くのファンを生み、期待とプレッシャーを背負いつつも焦ることなくじっくりと3年間熟成させて放たれたTCTCの2nd。
このバンドについて、このバンドの音楽性について、ずばりこれと説明付けるのはなかなか難しいと思う。
様々なアーティストから受けた古...デビュー盤としてはあまりに完成度の高い1stで多くのファンを生み、期待とプレッシャーを背負いつつも焦ることなくじっくりと3年間熟成させて放たれたTCTCの2nd。
直前のサウンドチェックでギターのエフェクトが少し耳に入る。この音ってもしかして、ベスト版1曲目の・・・
定刻の19時から少し過ぎて、メンバーがステージに姿を現す。真ん中にグラント、右にタカさん、左にはサポートギターが入って後方にマークがどっしりと構える。
そして鳴り出したイントロはまさしく"Come Back Around"! 爽快なギターカッティングと力強いドラム、そして軽快かつ安定したベースがホールを切り裂き、グラントの心地よいボーカルが良く伸びる。今回は音のバランスが素晴らしい。
この時点では良く見えるよう中央やや後方、段差の前に陣取っていたものの、いきなりの名曲の登場に私がいてもたってもいられなくなったのは言うまでもない。
曲が終わった時点で自然と体は打ち方用意、さあ前方発射。気がつけばモッシュエリアの後部にジョイント完了。
そして早くも2曲目に飛び出した大好きな"Insomnia"。この初期の名曲のパンキッシュな疾走感に乗せていよいよ体温は急上昇、フロアも本格的に熱気を帯びてくる。
3曲目の"We Can't Rewind"は、ベスト版未収録でここで聴けるとは思わなかっただけに感激・・・ライブで聴くこの曲は最高。
ファルセットの合唱が響く"Feeling A Moment"に続いて、"Shatter"! この曲こそ、今一番好きな曲で、最近はイヤホン越しに聴くだけで朝の通勤電車の憂鬱を吹き飛ばせる曲で。サビ前のブレイクでエナジーチャージ、"Break down again~"の轟音の爆発で遂に私の中で何かが弾けた。飛んで跳ねて理性も吹っ飛ぶ。
気持ち良すぎる!
ここでグラントとタカのMCが入る。「コンニチハ!thank you for your coming!」「戻ってきたぜ!」
グラントの曲紹介から"Pushing The Senses"へ。5thの中では一番好きなこの曲、爆音に包まれながら忘我のシンガロング。
爽快に疾走するロックナンバーでオーディエンスを沸かせつつ、美しいバラードを織り込んで聴かせることも出来るのがFEEDER。 "Save Us"、"Just The Way I'm Feeling"の美メロ連発に、グラントの美声にすっかり聴き惚れる。
一度落ち着いた観客の熱を呼び戻したのは最大のヒット曲の一つ"Buck Rogers"。It's got a cd player player player player...これが無くてはFEEDERのライブは始まりも終わりもできません。 "Pilgrim Soul"、"Tumble & Fall"(いつかフランとライブでもコラボして欲しい)と5thからの選曲が続き、新曲の"Lost & Found"ではグラントがMCで「Let's Rock'n'Roll!」と観客を盛り上げる。
本編最後に選ばれたのは、初期も初期、1stからの"Descend"という渋い選曲。最近の曲にはない独特のシューゲイザー的轟音にホールは不思議な浮揚感に包まれ、頭がぼんやりとしたままメンバーがステージから一旦姿を消すのを眺めていた。
再びメンバーがステージに戻ると、まずはグラントがおもむろにマイクに近づき、何から始まるのかと思えば・・・「カーラースー、ナゼナクノー」美声で唄われる「七つの子」に大喜び。
アンコール1曲目は"Yesterday Went Too Soon"。ファンの支持率も高い2ndのタイトル曲を聴いてフロアは再度激しく揺れ始める。この曲は去年は演ってくれなかったからね。
そしてFEEDERのライブではお約束的になった怒濤のエンディングへと向かう。 "Seven Days In The Sun"はCDで聴くよりもライブが熱い曲の代表で、太陽の光がたっぷり注がれる南の島が目の裏にちらつきつつ体は最後の体力を振り絞って動き続ける。
ここまで来たらもうエンディングを飾る曲は言わずもがな。タカさんがマイクを取る。
「去年ここに来た奴いるか!」はーい。
「じゃあ俺がこれから何を言うかわかるよな!?」
えええ、またあれをやるの!?
言い終わるのを待たずにファンが一気に前方に詰め始め、続々とステージによじ登っていく。
さあ、どうするべきか。去年は上がれなくて少し後悔した。上がりたい。でも、この位置から上るとしたら人波をかき分けて多少無理をしないといけない。見ればもうステージ上にはファンが溢れ、このまま増え続けたら演奏が出来るかも分からないような状況。結局今回も下界に残りおとなしく天界を眺めることに決めたのだった。
メチャクチャな状態で演奏された"Just A Day"は、結局2回もストップが掛かってしまった。ステージ上のファンがなんとか前に出ようと人を押しのけたり無理にグラントに触ろうとしたり、下から見ていてもヒヤヒヤするばかりだったし、このまま怪我人無く無事にライブが終わるのかも不安だった。
それでもTake3でゆっくりと途中から演奏を再開してくれたグラントに、笑顔を失わず最後の一音まで演奏しきった3人に、本当に感謝の気持ちで一杯。
01.Come Back Around
02.Insomnia
03.We Can't Rewind
04.Feeling A Moment
05.Shatter
06.Pushing The Senses
07.Save Us
08.Just The Way I'm Feeling
09.Buck Rogers
10.Pilgrim Soul
11.Tumble & Fall
12.Lost & Found
13.Descend
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14.Yesterday Went Too Soon
15.Seven Days In The Sun
16.Just A Day]]>LIVE REPORT2006-10-09T23:50:09+09:00MIONINJA BLOGMIO