Coldplay、Travis、そしてこのStarsailor。3大UK叙情派ギターロックバンドと勝手に呼ばせていただいている。私が今更説明しなくても彼らの共通点はUKロックファンには自明の理だろう。
Coldplayは日本でも武道館ライブをやるほどの扱いだし、Travisも今や「国民的バンド」の肩書きを戴いてる一方で、Starsailorはいつまでも地味な存在。
でも彼らのひたすら「いい曲」を作ろうとするストイックな職人気質は他の2組にも引けを取らないどころかショウビズを無視しても極限まで研ぎ澄まされている、と思う。
3rdも佳作ではあったけど、私はこの2ndが一番好き。Travisの"The Man Who"にも似た盲目的なストイックさで、ひたすらグッドメロディとメランコリアを最後まで描ききってくれた。
02. Fidelity、
04. Silence Is Easy、そして極められたるは
09. Four To The Floor。クドいほどにかき鳴らされる天衣無縫の哀愁ギターロック。
そして、デビュー当時「奇跡の歌声」と謳われたJames Walshのボーカルワークが美しい旋律にそっと人間的な情動を添える。所謂「美声」とは違う少し鼻に掛かった彼の声が聴くほどに愛おしくなる。
これを聴いて退屈だと感じたら、それは決して間違いではない。退屈さと紙一重のところで、しかし彼らは迷いなくどっしりと腰を据えているのだから。
小手先のバリエーションも派手な演出もいりません、日々ろくろと対峙する陶芸家よろしく、彼らは腕一本で黙々と仕事をこなします。
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