人間の持つ頭のてっぺんから爪先までのすべてのエネルギーを掘り起こし、増幅させ、なりふり構わず放出する。
数曲の佳作に同じくらい駄曲を足してかさ増ししたようなアルバムがありふれる中で、どこを切っても100%濃縮果汁がドロリと溢れ出てくるこの濃密さはどうだ。 濃密過ぎてもうどうにも省くパートが見あたらず、字数無制限の全曲解説を断行(READ MOREでどうぞ)。 02.Time is Running Outや04.Stockholm Syndromeのような爆発的ダイナミズムに03.Sing For Absolution、05Falling Away With Youのセンチメンタリズムが織り込まれ、緩急自在、一張一弛。 そして10.Butterflies And Hurricanesの完成されたMUSE的一大ロック絵巻。 曲単位で繰り返される「溜めて、溜めて、爆発」というMUSEサウンドの定義とも言える手法が、アルバム全体でも展開される。 言ってしまえばワンパターン。でもその同じ手で何度でも何度でも昇天させるこの力業が、恐ろしい。 ロックの限界なんてとっくに超えているのに、あくまでも人間的な美であり興奮であり、だからこそこのアルバムをきっと一生手放せない。 気後れ無く宣言できる、歴史的名盤。 PR 先日例によって横浜のタワレコで視聴巡りをしていたら、こんなものを発見。
Easy Star All Stars / Radiodread OK COMPUTERのオールレゲエカバー。 POPを見たら、同じレーベルからかつてあのPink Floydの"狂気"のDubカバーアルバムも出していて好評を博したとのこと。どちらも全く想像が付かない。 早速視聴してみたら、最初の"Air Bag"からあまりの違和感のなさに思わず吹き出しそうになった。 "Let Down"にしても"Karma Police"にしても、見事に『原曲と同じメロディでありながらまったく違う曲』という気持ち悪さが気持ち良くなるかなりのクオリティ。 元のOK~を聴いてからこれを聴けば椅子からずり落ちそうになること請け合いである。 カバーといえば、MUSEによるThe Smithのカバー"Please Please Please Let Me Get What I Want"の音源を入手して聴いてみたところ、こちらも原曲とは全く違う方向からの攻めにDFラインがボロボロになりそうだった。 もう少し肩の力を抜いてもいいのにと突っ込みたくなるような過剰に感情爆発なヴォーカルはもはやMUSEの曲以外の何者でもなくなっている。さすがです。 http://www.wire06.com/ テクノに関する知識は皆無なのですが(ジャンルの違いがかろうじて解るくらい)、お誘いを受けたので初レイヴ体験してきました。 飲んで踊って飲んで踊って、アルコールと四つ打ちと眠気の狭間で良く解らないアドレナリンが放出しました。 こういうのもいいねえ。楽しい。 最後のJeff Millsが特に素晴らしかったです。自分が一番元気だったのはケンイシイの時だったけど。 具体的な曲名などはさっぱりなので、ぼちぼち音源集めて勉強しないと。 秋のElectraglideにも是非と思ったら、OFS NITEとだだっ被りの予感であることに気づく。 もし本当に同じ週だったらイベントの規模的にOFSはキャンセルするかも。さすがに2日連続でオールナイトはきついな、体力ないし・・・残念無念。 昨日はおじさま達と接待(される方)で料亭へ連れて行かされ、寝不足でクタクタなのに食べたくもないコース料理を食べ飲みたくもないお酒を飲まされフラフラで帰ってきたため更新できず。
「そろそろ私生え際がヤバイんですよ」「いや○○さんはまだまだですよ、私なんて最近育毛剤必死に塗ってますわ」なんて会話のどこに入り込む余地があろうか。 夏フェスシーズンも終わり、ライブ生活も仕切り直しといったところ。 というわけで今後の主要UK系バンド来日ライブ&その他のイベントのスケジュールを纏めてみます。もしかしたら便利かもよ。 ●SEPTEMBER 1 Club Snoozer 2 WIRE06 4-6 The Futureheads 11-22 Primal Scream 23-24 Hard-Fi 25-29 Razorlight 30-5 Zutons ●OCTORBER 7-13 Feeder 11-14 Graham Coxon 23-28 Mando Diao ●NOVEMBER 8-11 Mogwai 13-20 Rooster 24 OFS NITE 緑字は参加決定なもの。 Primalどうしようかな、行きたいんだけど一緒に行く人が見つからない。一人でもいいけど。 Grahamも見たいけどソロになってからのアルバム1枚しか持ってないから微妙。 James&Nickyは「レコーディングスケジュールの変更のため来日公演を中止させていただきます」だそうだ。 OFS NITE詳細発表、そして先着100名速攻受付終了。たぶん申し込みは間に合ったはず。今から「魂の一曲」を何にしようか悩んでしまうよ。 さて、明日はWIRE行ってきます。どうも体がギシギシ言ってるので最後まで体力が持つかわからん。 [今日の戦利品] ●Muse / Hyper Music (2ndからのシングル盤3枚BOX。EXTRAのPV集とSmithのカバー曲目当てで購入) ●WIRE06 Compilation (題名のまんま。思わず買ってしまった。一夜漬けの予習ってことで) 流浪の(もしくは不遇の)3ピース、Southの3rd。
デビュー時在籍していたmo'waxレーベルは消滅し、2ndを出したレーベルも潰れ、這々の体で出したこのアルバムは2ndのプロデューサー・エリンガのサポートを受けてのセルフプロデュース。 正直、初めに聴いたときは全くピンと来なかった。前作の幻想的な世界観はどこへやら、これじゃタダのギターポップじゃないか。 ところがこれ、なかなかのスルメ系である。地味でインパクト皆無なアレンジが、逆にメロの良さを引き立てる。無駄をそぎ落とし、ストイックに「いい音楽」を追求する真摯な姿勢。特にストレートなポップネスが炸裂する01. Shallowや06.Place in Displacementは紆余曲折を乗り越えて再起した彼らの自信が伝わってくる。 前作でも効いていたタイトなドラム、特にスコーンと突き抜けるスネアが健在なのも嬉しい。 もし一聴してイマイチと感じても、我慢して3回くらいじっくり聴いてみて欲しいアルバムである。 ただ惜しむらくは、セルフプロデュースの弊害か、音質があまり宜しくない。そして、前作のようにエフェクトを効かせていない分歌の下手さが・・・まあ、味があるからいいか。 ● Leave Before The Lights Come On by Arctic Monkeys
北極猿の新曲。 一見なんてことはないストーリーものですが、とりあえず最後まで見てください。 なぁるほど。 ------------------------------------------------------------------------------ -おまけ- ● Total Eclipse Of The Heart by Hurra Torpedo ノルウェーのバンドです。3ピースです。 Keaneのギターレス構成くらいで驚いてはいられない。 こいつら、本物のロックだぜ! 『僕らの時代のThe Smith』―この上なくそそられるキャッチじゃないか。
ニューウェーブリバイバルの次はマンチェスターリバイバルだと言わんばかりににわかに騒がしくなってきたマンチェスターの街。Keithもこの街から時流を待ったかのように満を持して飛び出した新人バンドである。 01.Back Thereを聴いた瞬間、なるほどと思わず膝を叩く。ボケた音像、乾いた歌唱、紛れもないマンチェスターの音。 独特の浮揚観はThe Stone Rosesを思い出さずにはいられないし、ボーカルスタイルはMorrisseyにも繋がる。04. Mona Lisa's Childなんて「いかにも」だ。 そこに現代的な乾いた感覚とダンスミュージックの要素などを混ぜ入れ、スマートに纏め上げるセンスの良さは出色で、他の新人達に比べても一歩抜きん出ているように思う。うん、とってもセンスが良い。 全体での楽曲の完成度で見るとまだまだ若い。でも、今後の大化けに期待したい。 ひょっとしたら、今聴いておけば「リアルタイムでSmithsを体験した」の21世紀ver.を彼らはもたらしてくれるかもしれない。あくまで、ひょっとしたら。 今日は昼寝の後遅くまで出かけていたので書こうと思っていたディスクレビューはお休み。
とりあえず買った物品の報告だけ。 Keith / Red Thread South / Adventure In The Underground Jouney To The Stars KasabianとKillersの新作が楽しみです。 サマソニのパフォーマンスに私のライブ経験史上最大の衝撃を受けて以来、プレイヤーの再生履歴がMUSE→その他→MUSE→その他→MUSE(リフレイン)みたいな状態になっているわけで、当然ライブDVDも早速購入しました。
このDVDに収録されているライブは2004年のGlastonbury Fesの模様+αで、グラストンでのステージについては本人達も生涯のベストアクトに挙げるほどの神懸かり的ステージとのこと。 3rd"Absolution"発売後のライブということで当然そこからの選曲がメイン。 まずオープニングがHYSTERIA。うわあ、最初に響く音があのリフだなんて、自分があの場にいたら失神しかける。 この時期はまだ1stからの曲も選んでくれていたようで、サマソニでは演らなかったMuscle Museum、Sunburn等が見られるのが美味しい。 そしてButterflies And Hurricanesのピアノプレイも指捌きのアップを含めバッチリ見られるし、Bliss→T.I.R.O→Plug inの流れは映像で見ても圧巻。自分があの場にいたら泣きながら笑いながら踊ってる。 観客の質の良さも伝統のフェスならでは。そして我らがマシューが白いロングコートを棚引かせてギターをブン回す姿に再び心底惚れ込むのであった。 しかも、EXTRAの中にはヒドゥントラックで3rdの隠れた名曲"Thoughts of a Dying Atheist"が! これが収録されているだけでも「買い」でしょう。 これだけ盛りだくさんの内容で4,000円程度とは。思わず意味もなく2枚買ってしまいそうな勢いじゃないか。
君たちの選んだ方向は大正解だ、万歳!
Southampton出身の4ピース、Delaysの2ndアルバム。 優等生らしいネオアコを鳴らしていた1stも良いことは良かったけど、この2ndは何かが吹っ切れたような素晴らしさ。 ネオアコから享楽的ポップネスへ。ポップなのに美しく、ポップなのに踊れる。 グレッグの声には独特の中毒性がある。地声はダミ声なのにファルセットは超純水の煌めきで、特に2.Valentineなど聴くとうっかりかのLa'sを思い出してしまって涙腺が潤みそう。この曲がもう聴けば聴くほど癖になる。'80s調の万華鏡の如く華やかなPVも相まって、気がつけば今日10回目くらいのリピート。(PVの後半、"Is coming for me~(パンパン!)"の手拍子がとってもチャーミング!) ボーカルはLee Maversと繋がるけど、キラキラしたギターは「毒気が完全に抜けたThe Smith」なんて表現もアリかもしれない。そして80年代的手法のベースラインがこれまた良いのだ。 アルバム全体としても、コンポにアルバム入れて流しっぱなしにしたら気が付きゃうっかり何周も回ってました、なんてことがままありそうな粒ぞろいの楽曲群に思わず顔がほころんじゃう。 一時期のニューウェーブリヴァイヴァルはフランツとキラーズが勝者に収まり落ち着きつつある。ガレージブームも少しずつリスナーが食傷気味になり収束に向かう。でもDelaysのこの音は、ブーム度外視で生き残れる地力を感じる。 PV "Valentine" (YouTube) |
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